機械のライン作業中に回転する機械に右中指を切断された事例
(事故内容と障害内容)
ご依頼者様は、機械のライン作業をしていました。
ご依頼者様が、ライン上を流れる部品がラインの溝に落ちたのでそれをラインの外に落とそうと道具をライン上に差し入れたところ、ライン上にある回転する器具がご依頼者様の右中指にあたり、右中指が切断されました。
ご依頼者様は、本件では労災を使っていませんでした。
(ご依頼の経緯)
会社に対して損害賠償をすることができないかという事で、ご相談がありました。
(弁護活動)
ご依頼者様は、事故後、会社から労災を使わないように言われ、弱い立場のご依頼者様は会社の要求に応じて労災を使いませんでした。そのため、治療費も自分で支払いましたし、事故から5年を経過していたので労災からの後遺障害等級認定を受けることもできませんでした。
もっとも、指の切断であったため、「1手の中指の用を廃したもの」として等級12級相当であることは明白な事案でした。会社に対して内容証明郵便を送りましたが、話し合いでは解決できなかったので訴訟提起となりました。
訴訟提起をして、最終的には、裁判所が和解勧告をしました。
ご依頼者様にもそれなりの落ち度があったので、相当程度の過失相殺はされましたが、約350万円で裁判上の和解が出来ました。
(結果)
たとえ労災を使っていなくても、あきらめずに請求することで損害賠償の支払いを受けられた事案でした。