労災の後遺障害が14級と認定された肩の傷害について、審査請求により12級へ等級を引き上げた事例
(事故と障害の内容)
50代男性のトレーラー運転手のご依頼者様が、コンテナの非常に硬いドアを全体重をかけて何度も引っ張って開けた際、左肩に激痛が走り、左肩の腱板断裂・上腕二頭筋腱断裂を負った事例です。手術やリハビリを経て症状固定となりました。
(ご依頼の経緯)
労働基準監督署は、後遺障害を14級9号(局部に神経症状を残すもの)と認定しました。しかし、肩関節には可動域の制限が残っており、この認定は実態に見合わないものだったため、審査請求についてご依頼いただきました。
(受任後の活動)
審査請求では、審査請求書・理由書に加え、ご本人の陳述書などを提出し、左肩関節の可動域が健側(反対側)の4分の3以下に制限されていることを主張しました。主治医や当初の労災医員は機能障害を否定していましたが、参考運動を含めた可動域の再測定を求め、別の労災医員の意見を得て、機能障害があることを立証しました。また、数年前の反対の肩のけがが「既存障害」として減額の理由にされないよう、当時の病院に照会して問題がないことを確認しました。
(結果)
審査官は当初の処分を取り消し、後遺障害を12級6号(1上肢の3大関節の1関節の機能障害)相当と判断しました。14級から12級へと2段階等級が引き上げられ、その分の障害補償給付(差額約160万円)を追加で受給できました。
(解決のポイント)
後遺障害の等級認定に納得がいかない場合、審査請求で結論を覆せることがあります。本件は、可動域の「参考運動」を含めた再測定を求めて医学的な立証を尽くすことで、神経症状(14級)から機能障害(12級)へと評価を引き上げた点がポイントです。












