たばこの火がガスに引火して両腕に熱傷を負った事例
(事故内容と障害内容)
ご依頼者様が、ガス缶のガス抜き作業をしていたところ、同じ作業をしていた他の作業員がたばこに火をつけたことから、ガスに引火し、近くにいたご依頼者様の両腕がやけどになりました。
ご依頼者様は、労災から、両腕の疼痛について「局部に頑固な神経症状を残すもの」として12級の12が、両上肢の醜状痕について「上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの」として14級の3の後遺障害が認めらました。
(ご依頼の経緯)
ご依頼者様が会社に対してどのように損害賠償請求をしたらいいのか分からずにご依頼がありました。
(弁護活動)
作業中に他の従業員の行為が原因で負傷をした場合、通常は会社に対して使用者責任(民法715条)を問えるので、会社に対して損害賠償義務があること自体は明白な事案でした。
問題は、会社に対していくら請求できるかという事でしたので、ご依頼後、労働局から労災資料を取り寄せました。
その資料を分析して、裁判基準に基づいて会社に約1000万円を請求しました。
もっとも、その会社が小規模会社であり支払い能力が十分でないおそれがあったため、仮に約1年近く裁判をしても全額回収できない可能性がありました。
そのため、早期に支払ってもらうことを条件に約550万円で和解をしました。
(結果)
裁判まで行かずに、早期に解決ができた事例でした。