重層下請けの建設現場で足場から転落(併合10級)。元請・一次下請の工作物責任と安全配慮義務を追及し、2社から1100万円を回収した事例

(事故と障害の内容)

40代男性のとび職人のご依頼者様が、商業施設の工事現場で、外壁足場(高さ約5m)から防音シートを垂らそうと足場に乗ってシートを垂らしたところ、シートが柵のロックに引っかかりロックが外れて柵ごと地上へ転落した事例です。両上腕骨の開放骨折などの重傷を負い、後遺障害は併合10級が認定されました。

(ご依頼の経緯)

ご依頼者様を直接雇用していたのは零細な下請会社で、賠償資力に不安があったため、資力のある上位の会社への責任追及を含めてご依頼いただきました。

(受任後の活動)

建設現場は「元請→下請→孫請」という重層下請構造になっていました。そこで、足場という工作物の瑕疵(留め具の不備)に基づく工作物責任と、特定元方事業者である元請会社の安全配慮義務違反を構成し、直接の雇用主ではない元請会社と一次下請会社の責任を追及しました。足場の不備や安全教育が一切行われていなかったことを主張立証し、若年労働者の逸失利益は平均賃金を基礎に算定すべきと主張しました。証人尋問まで実施した上で和解に至りました。

(結果)

訴訟上の和解により、元請・一次下請の2社から合計1100万円の支払いを受けました(労災保険からの給付は別途受給しています)。依頼者にも5割の過失があると判断されました。

(解決のポイント)

賠償資力の乏しい直接の雇用主ではなく、資力のある元請・一次下請会社の責任を、工作物責任と安全配慮義務の両面から構成して連帯責任を引き出した点が解決のポイントです。

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